IP電話の盗聴について解説します。

IP電話の盗聴手段

IP電話は、通信費を大幅に削減できるので、企業を中心に普及が進んでいます。

 

IP電話とは、ADSL、光ファイバ、CATVなどのブロードバンド回線を使って通話をする電話のことです。NTTなど電話会社の一般電話網を経由せずに、インターネットを経由して音声通話をするため、インターネットを使っている部分には通話料金がかからず通話料金が安くなる仕組みになっています。

 

しかし、IP電話が普及すると同時に、IP電話での盗聴被害も拡大しています。

 

従来の電話を盗聴するには、PBX(構内交換機)が設置されている部屋などに侵入するなど、手間がかかりましたが、IP電話の盗聴ではパケット・キャプチャ・ソフトをインストールしたPCを、社内に配置されているLANコネクタに接続することで盗聴ができてしまいます。

 

盗聴は音声データを取り込んで分析する計測ソフト(アジレント・テクノロジーのアドバイザなど)でも可能です。音声品質の評価用ソフトを加えてインストールすれば、IPネットワーク上を流れるメール、Web、音声などのすべてのデータを記録できます。あとで解析すれば、会話の内容を知ることができます。この方法ではIPアドレスさえわかっていれば、特定の人物に絞り込んで盗聴することも可能です。このため、遠隔地にいても、同一ネットワークで結ばれた圏内では、非常に簡単に盗聴ができてしまうのです。

 

またIP電話では、音声をパケット化して通話するサービスなので、このパケットをコピーする装置をネットワーク上に設置し盗聴することが可能です。例えば、東京、大阪間の通話で、もし名古屋に脆弱な地点があるとすれば、そこに設置されているルータのルーティング情報を変更することにより情報を抜き出し、盗聴ができるのです。

 

IP電話では、通信費用が安いと喜んでばかりはいられません。重要な情報や機密事項が盗聴されないよう、しっかりと盗聴対策をする必要があるでしょう。

 

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IP電話の盗聴対策

IP電話は、ブロードバンドサービスが爆発的に普及するとともに、企業や一般家庭で急速に浸透しています。

 

しかし、IP電話はこれまでの電話と比較して容易に盗聴できるという欠点があり、その対策が問題になっています。

 

IP電話での盗聴を防ぐにはいくつか方法がありますが、現在メインになりつつあるのが、暗号通話機能が搭載されている盗聴防止IP電話機です。通話するたびに暗号化方式を変更できる機器もあり、富士通研究所やナカヨ通信機などが開発しています。

 

また、SIPサーバに組み込んで使用することで、IP電話の盗聴防止機能を実現する暗号SDK「HIWA Server SDK」(株式会社インフォーエス)や盗聴防止のために通話を暗号化するインターネット電話なども開発されています。

 

その他、社内ではリピータ・ハブではなくスイッチング・ハブを使用したり、VLANというグループ分けをして音声データとコンピュータのデータの通信経路を分離したり、ネットワーク機器の設定や操作を専属の担当者に依頼することなども、盗聴対策にはある程度有効です。